特集●制震・免震構造の設計 免震構造事例 耐震設計を中間免震構造に設計変更した集合住宅 深野ビル 宇田川達生・茜設計 富田昭夫・鹿島 設計エンジニアリング総事業本部
はじめに この建物は、JR山手線池袋駅西口徒歩5分ほどの場所に 建設中の14階建の集合住宅である。1階と2階の間に免震装 置を設けた中間階免震建物である。人命を第一にとのオーナ ーの強い希望により設計された。ここに建物の概要を紹介す る。 建築設計 この建物は当初非免震構造で設計を完了し、いったん建築 確認を取得していたが、阪神・淡路大震災の惨状を目のあた りにして、急きょ免震構造に設計変更したものである。建物 は地上14階建で、1階は機械式駐車場、2階〜13階は賃貸共 同住宅83戸、最上階はオーナー住宅2戸となっている。なお 1階店舗は本体と同時施工できないため、躯体は分離してい る(図1〜2)。 この建物の構造上の特徴である中間階免震を採用したのに は、大きく2つの理由がある。第一は、基礎免震とした場合 上部構造の変形に必要な建物外周のクリアランスがさまざま な敷地上の制約条件から確保できなかったことである。第二 は、塔状比(建物の幅と高さの比)を免震装置に引張力が生 じない範囲に抑える必要があるためである(図3)。 このため、1階の駐車場は壁をバランスよく配置するとと もに、壁厚・梁せいも十分とり、下部構造としての安全性の 確保に留意した。そして原設計で設けていた2階床下の設備 配管メンテ用ピットを改良し、免震用ピットとすることにし た。さらに柱をバルコニー外部に出し、各階は小梁なしのフ ラットスラブとして階高を可能なかぎり縮小することで解決 を図った。 各住戸の2方向避難経路は、地上31m以上のみバルコニー 部分の耐震壁に横穴を設けるが、それ以下の部分は、耐震性 を考慮して避難ハッチによる縦穴方式とした。 |
建築概要 発 注 者:深野正一、巨[野商事、泣Vンエイ 設 計:活ゥ設計(建築) KAJIMA DESIGN(構造) 施 工:鹿島 竣 工:1997年3月 建築面積:950.55u 延床面積:7651.34u 構 造:鉄筋コンクリート構造 階 数:地下1階地上14階 軒 高:44.3u 免震装置設置数 高減衰積層ゴム18基
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