綜警センター


東京都杉並区高円寺前  1992年

 

 この建物は、警備・防災のトップ企業である綜合警備保障株式会社が、創立30周年記

念行事として計画された『綜警センター』で、首都圏の警備情報全般の指令センターであ

る。業務の性格上、設計に課せられた与条件は、「大災害が発生したときにこそフルに機

能が発揮できるものでなければならない」ことであった。

 大地震からコンピュータ機能を守るための免震床の採用、停電時の自家発電装置(CV

CF)、万一の台豪雨に備えての防潮堤の設置等々の高機能を装備した24時間フル稼働

の本格的インテリジェントビルである。省エネにも配慮した床下空調方式の採用をはじめ

警備・防災に関しては最先端のシステムとなっている。

 最上階は130年の伝統あるオーナー住宅と屋上庭園が外部方は目に付かないように設

けられており、動線・設備系統ともに独立したものとなっている。

 外観は石貼りの風格あるデザインとし、公共性のある空き地の確保と、品格ある植際に

より、アメニティの創出に配慮した。

 施工にあたっては、工事の安全性と工程管理の確実性を確保するために、地上部分と地

下部分をダイナミックに同時に施工する『逆打ち工法』が採用され、『高流動化コンクリ

ート』を大規模に使用するなど、多くの技術的業績を残した建物である。

 

所在地 東京都杉並区高円寺南2−11
建築主 村田 兼松
工事施工者 鹿島建設(株)
主要用途 事務所・住宅
建築面積 1,472.44u
延床面積 5,870.23u
構造・階数 SRC造・地上5階/地下1階
建物竣工 1994年11月

 

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